子どもの近視、進行を抑える治療にはどんな 選択肢がある?|奥田眼科瓢箪山診療所|東大阪市瓢箪山駅にある眼科

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医療コラム

子どもの近視、進行を抑える治療にはどんな 選択肢がある?|奥田眼科瓢箪山診療所|東大阪市瓢箪山駅にある眼科

 

こんにちは、奥田吉隆です。 

   この記事でわかること

  ●  子どもの近視を「放っておいてよい場合」と「進行抑制を検討すべき場合」の考え方
  ●  点眼薬・オルソケラトロジー・近視管理用眼鏡・多焦点コンタクトレンズなど治療の

  選択肢の全体像

  ●  治療を選ぶときに当院が大切にしている検査の視点

 

「子どもの近視が気になる」「治療した方がいいのか、様子を見ていいのか分からない」と

いうご相談を、保護者の方から数多くいただきます。

近視の進行そのものをゆるやかにする治療は、この数年で選択肢が広がりました。

今日はその全体像を整理してお伝えします。

       

       近視の進行を放っておくと、何が問題なのですか?

 近視は、角膜の屈折によって生じる「屈折近視」、眼球が後に伸びる「眼軸長」の伸びに

よって生 じる「軸性近視」があります。特に「軸性近視」の場合、成長期のお子さんは、

この「眼軸長」 が伸びやすく、それに伴って近視の度数が進んでしまう傾向にあります。

海外のメタアナリシスでは、-6.00D以下の高度近視は、軽度近視(-0.5〜-3.00D)と比べ

て網膜剥離のリスクが約4倍高いと報告されています。日本近視学会も、成長期のうち

に近視の進行をゆ るやかにしておくことの意義を挙げています。

今は「近視は治せないが、進み方はゆるやかにできる」という考え方が広がってきています。

 

 

 

  近視の進行を抑える治療にはどんな選択肢がありますか?

主な選択肢は、点眼薬・特殊なコンタクトレンズ・近視管理用眼鏡の3タイプです。

国際的な近視研究機関IMI(International Myopia Institute)のガイドラインでも、

複数の治療法を年齢や近視の進み方に応じて個別化して選ぶことが推奨されています。

** 低濃度アトロピン点眼  (リジュセアミニ) **

寝る前に1日1回点眼する治療です。海外の臨床試験(LAMP研究)では低濃度のアトロピン点

眼で近視の進み方がゆるやかだったと報告されています。

詳しくはリジュセアミニ点眼液のページで解説しています。

** オルソケラトロジー **

就寝中に特殊なコンタクトレンズを装用し、日中は裸眼に近い状態で過ごすことを目指す

治療です。香港で行われた臨床試験(ROMIO研究)では、装用した子どもの眼軸の伸びが、

装用しなかった子どもと比べてゆるやかだったと報告されています。

詳しくはオルソケラトロジーのページをご覧ください。
   

** 近視管理用眼鏡・多焦点コンタクトレンズ **

特殊なレンズ設計により、眼鏡やコンタクトレンズを使いながら進行抑制を目指す方法です。

 

       どの治療を選べばよいのですか?

年齢・近視の進み方・生活スタイルによって向き不向きが異なるため、まずは検査で現状を

把握することが大切です。その上で数値などを確認し、どの治療が適切かをご説明いたします。

 よくある質問(FAQ)

 Q. 近視の進行を抑える治療は、近視を治す治療ですか?

      いいえ。すでに進んだ近視を元に戻す治療ではなく、これからの進行をゆるやかにする

  ことを目的とした治療です。

 Q. 何歳から相談できますか?

      一般的に学童期のお子さんが対象ですが、開始時期はお子さんの状態によって異なり

    ます。まずは検査のうえでご相談ください。

 Q. 治療は保険が使えますか?

      点眼薬やオルソケラトロジーの多くは公的医療保険の対象外(自費診療)です。

 まぶしさを感じやすくなる、レンズケアを怠ると角膜感染症のリスクがある

 など治療ごとの注意点もあり、効果には個人差があります。

 費用やリスクの詳細は診察時にご確認ください。
     

 まとめ

子どもの近視は、点眼薬・オルソケラトロジー・近視管理用眼鏡など複数の選択肢から、

お子さんに合った方法を選べる時代になりました。次回以降、リジュセアミニ点眼液と

オルソケラトロジーについて、それぞれ詳しく解説していきます。
     

参考文献
● Haarman AEG, et al. The Complications of Myopia: A Review and Meta-Analysis.
Invest Ophthalmol Vis Sci. 2020;61(4):49.
● Yam JC, et al. Low-Concentration Atropine for Myopia Progression (LAMP) Study: A
Randomized, Double-Blinded, Placebo-Controlled Trial of 0.05%, 0.025%, and 0.01%
Atropine Eye Drops in Myopia Control. Ophthalmology. 2019;126(1):113-124.
● Cho P, Cheung SW. Retardation of Myopia in Orthokeratology (ROMIO) Study: A
2-Year Randomized Clinical Trial. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2012;53(11):7077-7085.
● 日本近視学会. 「近視の進行抑制治療」.

※本記事は一般的な情報提供を目的としており一部の治療は当院では行っておりません、

個別の診断・治療を行うものでもありません。症状には個人差があります。

気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。

記事監修:奥田吉隆(日本眼科学会認定眼科専門医)

 

 

 

 

 

 

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